今回で、分析は最後です。
何度も指摘をしていますが、「人は見たいもの」を見ます。
誰もに共通することですが、自分が写っている集合写真を見る時を考えて下さい。
多くの人は「自分」を最初に見ます。
目をつぶっていないか、髪の毛はセットされているか、
自分自身をチェックします。
隣の人が誰だったのか、見ていても「見ていない」ことが多いのです。
「自己中心性のバイアス(偏り)」です。
人間は、そのように「興味のあるもの」を意識的に「選んで」見ているのです。
今回は、「自己正義(自己義)」によってバイヤスを強化する話です。
「自分が正しい」と考えると、
「間違っている」と本人が思うものを、無視できる心理について考えます。
今までので分類で整理すると、
③「利益を得ようとする人」の心理のうち、
c「正しさ(正義)に執着する心」についてです。
それでは、しばらくお付き合い下さい。
昨年、コロナ禍の中で「自警警察」という言葉が流行りました。
営業している店舗を批判したり、SNSにアップして休業に追い込んだり、
人によっては匿名で過激な行動に出たケースもありました。
その方々の理屈は、「自分は正しいことをしている」というものでした。
実は人間の世界では、正しさは「相対的」です。(聖書の言葉は別格ですが、、、)
誰かの「正しさ」は、他の人には「間違い」ということも多くあるのです。
自警警察を自負して「営業店舗を攻撃する」人には「正しく」ても、
ルールの中で営業していた「店舗側」にとっては「大変な迷惑」なのです。
ですから、「自分の正しさ」を正当化するために、
人は何をするかというと、、、「他者への攻撃」です。
相手は「間違っている」と言い続けるのです。
それによって「自分の正しさ」を主張します。
ここに先回指摘をした、
自己中心の人が使う「自分用」と「他人用」の
「2つのものさし(基準)」が加わると、致命的です。
人を徹底的に攻撃をして「悪だと決め付け」、
自分は「正義の座」に居続けようとするのです。
そして恐ろしいことに、自分には「自分用」の甘いものさしを使うので、
内省は起こらないのです。
これが「自己中心性のバイアス(偏り)」です。
これによって、「内省の欠如」と「他者への共感不全」
が起こります。
「自分のことは棚」に置いて、
「他者を徹底的に攻撃」できるのです。
先程の「自警警察」を自称するた方々も、
すべてルール通りに、生きている訳ではないはずです。
しかしそう言う「不完全な自分」が、完全のように振舞って「他者を攻撃」できるのです。
「二つのものさし」で、相手が悪だと考えたなら、
「どんな攻撃をしても良い」とは、
「歪んだ考え」です。(相手への指摘も、本来モラルやルールがあるのです。)
このことは、しっかりと覚えておいて下さい。
なぜなら、多くの「反モラルの攻撃者」は、
相手を「悪と決めつけて」
徹底的に攻撃をするからです。
(この表面的な自己正義の論理に、ごまかされないことが重要です)
実はこのような事例は、どの国でも起きているのです。
2021年2月アメリカ前大統領の上院の弾劾裁判の決議前日に、
ある大手のテレビ局が、「自局で取り上げたニュースは誤報であった」と発表しました。
どのようなニュースかというと、
「ホワイトハウスの暴動で、一人の警察官が暴徒に襲われて殉職した」というものでした。
誤報内容は具体的で「消化器で殴られて、撲殺され、前大統領の信奉者が殺人を犯した」という内容で、しかし実際は、その方は後日、「持病で亡くなった」のであり、死因は暴動とは全く関係のないものでした。
しかし、この誤報を伝えたキャスターの言葉が問題になりました。
トランプ氏を罪に定めるためならば、「多少の誤報は問題ではない」と言い切ったのです。
「憎い相手」なら、
法律に合っていても、いなくても、
「攻撃しても良い」
これは、問題発言です。
こういう「二つのものさし」の攻撃は、
無意識であっても、現実にはよく見ることです。
しかし、これを「当たり前」と思ってはいけません。
「二つのものさし」は、ごまかしであり、邪悪なのです。
「相手を攻撃」して、
「自分を正義」に置くことも、
実は、ごまかしであり、邪悪なのです。
箴言(旧約聖書)
11:1 欺きのはかりは【主】に忌みきらわれる。正しいおもりは主に喜ばれる。
20:23 異なる二種類のおもりは【主】に忌みきらわれる。欺きのはかりはよくない。
次回から、質問者さんと解決策を考えていきたいと思います。
祝福をお祈りしています。
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