先日お答え頂いたクリスチャンのものです。「嫌味を言う同僚」について、もう一つ質問をさせて頂きます。
その方は、10歳ほど年上で、一緒に働いて5年ほどになります。
何かにつけて、「ごまかす・ズルをする」人で、自分のミスも他の人のせいにします。(とても上手にするので、気がつかれません。)
小さな嘘をつくことも頻繁で、正直ウンザリしています。
一番腹が立つことは、タイムカードを操作して、依頼された時間以上の給与を貰っていることです。
「8時から仕事をして下さい」と言われても、7時半にタイムカードを打つことはしょっ中です。
「21時で終えて下さい」と言われても、その時間にいつの間にかいなくなり、私が帰った後にタイムカードを押しているようです。
月給制がほとんどの会社なので、タイムカードの時間は細かくチェックされていません。
「バレない、儲けた」が口癖の人なので、私には確信犯のように思えます。
上司が気がついて欲しいのですが、気がつく様子がありません。私が報告するときっと「嫌味や嫌がらせ」をされるでしょうから、迷っています。
私はどういう気持ちで働いていったら良いでしょうか。クリスチャンとして「すべて神様に委ねたら良いのでしょうか。」
もう5年になりますが、このまま見過ごし続けるのも、正直しんどいです。アドバイスを頂けると幸いです。
Y さん、ご質問をありがとうございました。
職場で、5年間も、ややこしい同僚と一緒に仕事をされ、しんどい思いをされているご様子、大変だと思います。
今回も少し状況を整理しつつ、いくつかの対策を考えていきます。
クリスチャンの方の質問ですから、聖書が教える対処法の範囲内で、
選択肢を提供しますので、その内のいくつかを選んで下されば、と思っています。
しばらくお付き合い下さい。
職場のパートの同僚(Aさん)とお呼びします。
A さんには、やり方を変えて頂きたいですが、5年変わらない様子を考えると、Yさんは現実的な対応をすべきかもしれません。
まず、対処の前に、Aさんのために、「お祈り」をされるべきでしょう。(既にしておられるとは思います。)
Yさんの苦い種まきを、避けるためにも「お祈り」は不可欠です。
発言も、対処も「その人のためを思って」という動機で行うと、悪い感情での対処を避けることができます。
そして、そのような心で祈っていると「自分の動機に気づき」ます。
「ゆるせない罪」を自覚するかもしれません。
その罪を「十字架に告白して、悔い改める」と、Yさんの動機が「きよめられる」のです。
もしかすると、イエス様は「Yさんの心をきよめるため」この環境を置かれたのかもしれないのです。
すると「神様の愛の計画」を思うようになります。そう考えると「特別に愛されている」という「感謝」が湧き上がってくるのです。
最初の対策①は、「その人の祝福を祈る」です。
心を込めて祈りましょう。そうすれば、Aさんが次第に「可哀想な人だ」と思えてくるはずです。
「罪を犯し続けた」なら、どこかで必ずしっぺ返しがやってきます。
地上の生活だけでなく、死後の世界を考えても「罪を犯し続け」れば、恐ろしい結果が待っています。
それは、今得た「わずかな得、利益」よりも、ずっと「大きな恐ろしいもの」です。
そのことが分からずに、「利益を喜ぶ姿」は、滑稽であり哀れです。
箴言17:11
11 悪しき者はただ、そむく事のみを求める、それゆえ、彼に向かっては残忍な使者がつかわされる。
対策②としては、「基本的に悪は放置しておく。」(裁きを主に委ね、自分で復讐しない。)を考えていきます。
ローマ12:17-21
17 だれに対してでも、悪に悪を報いることをせず、すべての人が良いと思うことを図りなさい。
18 あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。
19 愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。」
20 もしあなたの敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです。
21 悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい。
「自分で復讐をしない」とは、何もしないことではないのです。
「飢えたなら食べさせる」「渇いたならば、飲ませる」とは、その人に「善の行い(愛情による行為)」をしなさいということです。
そこには「友人として、忠告する」も含まれているはずです。
(聞く気がある人に、限られていますが、、、)
箴言27:6「憎む者が口づけしてもてなすよりは、愛する者が傷つけるほうが真実である。」
箴言27:17「 鉄は鉄によってとがれ、人はその友によってとがれる。」
祈りが深まると、その人に「良かれ」と思うことを考えるようになります。
「その枠」を出ないことです。
逆に言えば、「その枠の中(善行)」なら、かなりの範囲で「何をしても良い」のです。
「悪に対して、善でもって打ち勝つ」とはそういうことです。
そして「善行」とは、相手の上に「燃える炭火を積む」ことでもあります
(基準が分かる人はすぐに方向転換をします。しかし分からない人は、最終的にひどい結果が待っています。それが燃える炭火です。これは当人次第なのです。)
対策②のまとめとして、「悪は放置しておく」ことを心に留めましょう。(Yさんが現在しておられることです。)
クリスチャンの基本的な対応は、この観点です。
(逃げではなく、積極的に「創造主=善悪の基準であるお方」に委ねるのです。
しかし、戦いを放棄する訳ではないのです。
最後に③「然るべき備えをする」に触れて、今回の文章を終えます。
「備え」とはなんでしょうか。
それは「戦いの備え」です。
(「戦え」と言っている訳ではありませんので、ご注意下さい。)
もし、「戦うべき」タイミングが与えられたなら、戦わなければならない、という意味です。
クリスチャンは、正義のため、真理のため、戦う時があります。
しかしそこには「覚悟」が必要です。「戦い切る」という、覚悟です。
伝道者3:8
「愛するのに時があり、憎むのに時がある。戦うのに時があり、和睦するのに時がある。」
戦うとしても「戦いのタイミング」があります。
そして、もし戦わなければならないなら、
戦いに備え「準備」をしなければなりません。
勝つためには「準備」は絶対に必要なことです。
そのために「情報」を収集しましょう。
「事実」を集めましょう。必要ならば、「証拠を記録」しましょう。
箴言24:5-6
「知恵のある人は力強い。知識のある人は力を増す。
あなたはすぐれた指揮のもとに戦いを交え、多くの助言者によって勝利を得る。」
「証拠」を確保したら、基本は、使わずに持っておきましょう。
「使う必要はない」のです。
それは「抑止力」なのです。
いざとなったら「使えば良い」のです。
使う時は、「愛が動機」です。
そのような状況ですと、「精神的に優位」になります。
(自分を上げるための、マウントではないことに注意して下さい。)
使わないのは「愛情が動機」です。(相手を傷つけるのが本意ではないからです。)
もし戦う必要があれば、証拠を理路整然と明らかにするのです。
「戦えない」と、「意識的に戦わない」では、精神的に雲泥の差です。
(十分戦える準備はしていても、愛によって戦わない、この観点が大切です。)
「いざとなれば、この人は正論を語る、恐い人だ」と思われるぐらいが理想です。
もしかすると、「直接本人に話すこと」が愛情かもしれません。
(安易に行動しないで下さいね。愚かな人の場合、憎しみを生み出すだけですから)
イエス様の言葉です。
マタイ18章
18:15また、もし、あなたの兄弟が罪を犯したなら、行って、ふたりだけのところで責めなさい。もし聞き入れたら、あなたは兄弟を得たのです。
本人に言うかどうかは、本人が聞ける状態の人かどうかを考えて、行動して下さい。
(愚か者の定義は、箴言25-29章を参考にして下さい。)
無駄な戦いはしなくても良いし、する必要がないのです。
ソロモンの言葉です。
箴言29章
9 知恵のある人が愚か者を訴えて争うと、愚か者は怒り、あざ笑い、休むことがない。
10 血に飢えた者たちは潔白な人を憎み、正直な人のいのちをねらう。
11 愚かな者は怒りをぶちまける。しかし知恵のある者はそれを内におさめる。
「戦う必要性」がありませんが、「戦う可能性」を考えて、最低限の「準備」はしておいて下さい。
最後に一言。
周りの人と良い関係を作っておきましょう。
ローマ12:18
「あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。」
新改訳2017では「できる限り」と訳しています。
もし仮に、YさんがAさんと折り合いが悪くなった時、Yさんに味方してくれる人を作っておきましょう。
人に媚を売る必要はありません。しかし、正しい人が正当に評価される程度の、周りの人と良い人間関係は、最低限作っておいて下さい。
また、(自分の立場だけでなく)、上司の立場も考えましょう。
もし上司が、Aさんの所業を許容したならば、それはそれとして受け入れる心つもりを持ちましょう。(職場の責任は、上司が持っているからです。自己判断の裁きは控えるべきです。その場合は、Yさんも自分の正当な主張は伝えましょう。)
職場全体の益となることを考えましょう。
(上司のため、同僚のため、職場のため、祝福をお祈りしましょう。)
あなたが、会社で上司の立場を考え、「祝福を祈る人」であれば、会社の益のため、行動する人となるでしょう。(信仰の良心に反しない限りです。)
今回のポイントです。
①「祝福」をお祈りしましょう。
(Aさん、そして上司、職場の同僚たちの・・・自分の悔い改めの祈りも重視しましょう)
②悪は基本的には、「放置」しましょう。(主に委ねるのです。)
③しかし、万が一に備えて、「しかるべき備え」をしましょう。
(親しい先輩や同僚とよくコミュニケーションを取って、個人的な裁きにならないように心がけましょう。気持ちを分かってくれる同僚を見つけることも大切です。)
今回も、いろいろ書いてみました。(少しボリュームが多くなりました。)
この中の納得できる点を受け止めて下されば、幸いだと思っています。
祝福をお祈りしています。
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