今回は、3回目です。
「川の水」は、上流から流れ、海に注がれます。
そして海に出ると、自由に「別の大陸」に近づくことができるのです。
先回は、「川を上る」ことを考えました。
「過去の歴史を紐解き、自分が立っている位置を知る」と
「これから自分が向かうべきところに気がつき、使命感を持って進むことができる」、
と学びました。
今回は、「海を渡れ」を深めてみたいと思います。
陸から離れ、海に漕ぎ出すことは、勇気がいることです。
しかし「別の大陸」のことを調べ、そこに行く「メリットや意義」を考えると、
勇気を持つことができます。
行くべきところの「リサーチ」は大事ですが、
そこに行くことができるという「信念(信仰)」はもっと大事です。
昔聞いた「靴のセールスマン」の話を披露します。
かなり前の話です。
イギリスで、二人の「靴のセールスマン」が、アフリカのある国に派遣されました。
その国の調査するためでした。
その国では、当時まだ靴を履く習慣がなく、みんな裸足で歩いていました。
しばらくの調査の後、二人は本国に帰りました。
報告の日、最初に年配のセールスマンが、悲しい顔で報告をしました。
「社長、残念ながらあの国では靴は売れません。彼らは靴を履く文化がありませんから、靴を持って行っても、だれも見向きもしないはずです。」
そう言って、肩を落としたのです。
しかし次に報告をした若いセールスマンは、違っていました。
目を輝かせ、嬉しくて仕方がない顔で、こう言ったのです。
「社長。喜んでください。あの国では誰も靴を履いていません・・・。
・・・これから飛ぶように売れますよ。売れ放題です。
すぐにプレジェクトチームを組んで、あの国で売れる靴を開発しましょう。そして宣伝をしましょう。波が来たら生産が追い付かないでしょうから、原材等を確保しなければならなくなります。すぐに取り掛かりましょう。」
社長はどちらの人物に、その国の販売責任を持たせると思いますか?
「リサーチ」は大事ですが、
それを受け止める「心(考え方・信仰)」はもっと大事なのです。
旧約聖書に、ヨシュアという人物がいました。
有名な「十戒」を神様から与えられた、モーセの後継者になった人物です。
彼が若いころ、「約束の地、カナン」を偵察に行ったことがありました。
モーセから「神様が与えると約束された土地が、どんなに素晴らしい場所か調査に行くように、と神様から命じられたのだ」と言われ、
12人のリーダーたちが偵察に出かけたのです。
ところがそのうちの10人は否定的な報告をしました。
「そこにはとても強い原住民がいるので、入ることができません」
ところがヨシュアと友人のカレブは違っていました。
「私たちが見てきた土地は素晴らしい土地だ。神様の約束の土地ならば必ず入ることができる。信じて勇気をもって、そこに向かおうではないか!」
私たちは時々、「行けない理由を探して」リサーチをする時があるのです。
人から(時に神様から)あることを求められた時に、
「できる理由」を考えるのではなく、「できない理由」を考えながら、返答の言葉を探すことがあるのです。
どう思いますか?
「新しい地」に行く、
即ち、「陸地」を離れて、別の大陸に向かうために「海を渡る」ことは、
勇気が要ることです。
行けるかどうかわからない、
いや仮に行ける可能性がかなり高くても、
(現状を変えなければならない抵抗感のために)、
「行くのを拒んでしまう」ことが往々にしてあるのです。
私はこんな時、いつもこう考えます。
「一回しかない人生。後悔が無いように」
「もし神様が行ける道を準備してくれているならば、行かなければもったいないし、申し訳ない」
「今日できるベストをしていこう。今日死んだとしても満足ができる人生を歩もう」
実は、2011年3月11日の東日本大震災の前の年、私の先輩が亡くなりました。
まだ若くて、これからをいう時でした。
そしてしばらくして、3.11の震災が起こったのです。
一か月後、数日間、現地にボランティアに行きました。
町がすべて津波で流れた、海岸の防波堤の前に立った時、
(その防波堤の内側は、津波によって数メートル削られており、波の力の大きさに怖いと思いました。)
私はこう感じました。
「ここに、もしあの津波の時に立っていたら、私は確実に死ぬ。どれだけ必死に走ったとしても、向こうの丘までは間に合わないだろう。」
先輩も若く死んでしまった。
私も津波で死ぬかもしれない。
いつ死んでも、実はおかしくない。
それならば、今日を精一杯生きよう。
後悔が無いように生きよう。
天国に行った時、イエス様に「精一杯歩むことができました。ありがとうございました」と言えるように生きていこう。
そんな風に、考えるようになったのです。
(・・・私の思い出話を書きました。)
「海を渡れ」
もしあなたに「海を渡るように」と、
神様から「チャンスと使命」が与えられているとするならば、
「チャレンジ」をしてみたいと思いませんか?
当然、不可能な道ならば、避けるべきですし、
行く必要のない道、行ってはいけない道ならば、止めるべきです。
しかし「リサーチ」の結果、
勇気をもって信じて進めが、「行くことができる道」ならば、
(行くメリットが十分ある道ならば)、
「海を渡る」ことは、とても素晴らしいことだと思うのです。
「勇気と信仰」・・・
最終的には、これが最も大切だと思います。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
皆様の上に、素晴らしい祝福がありますように、お祈りします。
ヨシュアの友人、カレブの言葉です。
民数記(旧約聖書)13:30-31
そのとき、カレブがモーセの前で、民を静めて言った。「私たちはぜひとも、上って行って、そこを占領しよう。必ずそれができるから。」
しかし、彼といっしょに上って行った者たちは言った。「私たちはあの民のところに攻め上れない。あの民は私たちより強いから。」
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